はじめに:「AIに質問される」って、ちょっと新鮮
普段、ChatGPTを使うときは、こちらから質問を投げかけるのが基本です。 でも、ふとこんなことを思いました。
「逆に、AIから“質問される側”になってみたら、何が見えるだろう?」
というわけで今回は、ChatGPTに「私に質問して」と頼んでみて、そのやり取りから自分自身の“思考のクセ”や“受け答えのパターン”を見つける実験をしてみました。
体験談:「質問して」と頼んでみた結果…
私:「ちょっと逆に、あなたから私に質問してもらえますか?」
ChatGPT:「もちろんです!まずは簡単な質問から。最近、何か嬉しかったことはありますか?」
──なんだか、優しい。
私はとっさに「特にないですけど、天気が良い日は気分が上がります」と答えました。
すると次の質問が、
ChatGPT:「では、気分が上がった日には、どんなことをしたくなりますか?」
──と、こちらの返答に沿って掘り下げてくる。
このやり取りを何度か繰り返すうちに、私は自分でも気づかなかった“答え方のクセ”に気づいてきました。
回答が「抽象的でぼかしがち」
質問に対して「一歩引いて答える」
肯定する前に「保留」を挟む
など、思考のクセがにじみ出ていたのです。
考察:AIの“質問力”は、自分を映す鏡になる
ChatGPTの質問は、基本的に「善意のフィルター」を通ったものです。 だからこそ、変な警戒心を持たずに答えられる。
そして、相手が“判断しない存在”であるからこそ、自分の言葉に対する違和感や曖昧さが、浮き彫りになってくるのです。
たとえば、
「今、興味があることはありますか?」
という質問に対して、
「うーん、特にないですね」
と答えた自分を見て、「あれ、ちょっと心が疲れてるのかも」と気づいたこともありました。
ノウハウ:ChatGPTに“逆質問”させる活用法3選
1. 自己分析ツールとして
ChatGPTに「私に5つ質問してください」と頼む
出てきた質問に素直に答えながら、自分の感情のクセを探る
2. 書く習慣の起点に
質問をもとに日記を書いてみる
例:「今日の気分は?」「この1週間で一番印象に残ったことは?」
3. “自分では聞けない質問”を任せる
「自分だったら絶対にしない質問をして」と頼む
意外な角度から、自分の思考に刺激を与える
おわりに:「問いかけられること」で、自分が見えてくる
普段のChatGPTの使い方とは逆に、「質問を受ける側」になってみると、思いのほか深い気づきがありました。
問いかけられることで、自分がどんなふうに答える人間なのかがわかってくる。
そしてそれは、自己理解だけでなく、人との会話の仕方にも応用できる発見でした。
AIとの対話は、ただの便利ツールではなく、私たちの“内面を映す対話の鏡”にもなり得る──そんな実感を持った実験でした。