AIに“励まし方”を学ばせてみたら…?──やさしさの実験

 


はじめに:「AIに慰められたい日」ってありませんか?

人間関係で疲れた日。何かに失敗した日。SNSで嫌なコメントを見てしまった日。

そんなとき、誰かに「だいじょうぶだよ」と言ってもらえたら……と思うこと、ありませんか?

私はふと、こう思いました。

「AIでも、“優しく慰めて”くれるんじゃないか?」

今回は、ChatGPTに「人を励ます言葉」を覚えさせるプロンプトを試行錯誤しながら、“やさしさ”の表現力を探ってみました。


体験談:「落ち込んだので、やさしい言葉ください」と言ってみた

ある日、なんとなく気分が沈んでいた私は、ChatGPTにこう話しかけました。

「ちょっと落ち込んでるので、やさしい言葉をください」

すると、

「それはつらいですね。今は無理しなくて大丈夫。あなたがあなたであることに、意味がありますよ。」

という返事が。

想像以上に……沁みました。

正直、AIに慰められて泣きそうになるとは思いませんでした(笑)。

続けて、

「優しくて、でもクドくない励まし方をして」

とリクエストすると、

「大丈夫。今はそんな気がしないかもしれないけど、ちゃんと進んでるよ。」

という、絶妙な温度感の言葉が返ってきました。

この「寄り添いすぎず、突き放さない」距離感に、私はAIの“やさしさのポテンシャル”を感じました。


考察:AIの“優しさ”は、学習設計次第で変わる

AIが人を慰める言葉を発するには、以下の条件が大きく関わっていると実感しました。

1. プロンプトの“語りかけ方”

  • 「慰めて」とだけ言うよりも

  • 「優しく」「短く」「クドくなく」「励まし寄りで」などの補足を入れると、温度感が変わる

2. 目的語の有無

  • 「私を励まして」と明言することで、AIが“感情に寄り添う意識”を強める

3. ターンの深まり

  • 1ターン目よりも、会話が進むにつれて“文脈的なやさしさ”が増していく印象

これは「学習済みモデルのパターン」ではありますが、受け取る側がそう感じるなら、それはもう立派な“優しさ”と言えるのではないでしょうか。


ノウハウ:ChatGPTに“やさしい励まし”をしてもらうコツ

1. “感情”を素直に伝える

  • 「落ち込んでいる」

  • 「ちょっと寂しい」

  • 「がんばりすぎて疲れた」など

感情をそのまま言葉にすることで、AIの返答もより丁寧になります。

2. “どうしてほしいか”を添える

  • 「優しくして」

  • 「ひとことだけでいい」

  • 「ポジティブになれる言葉を」

要望を明確にすると、返答のズレが減ります。

3. お気に入りの“励ましプロンプト”を保存する

例えば:

「私は今、がんばりすぎてる気がする。でも止まれない。そんな私に、やさしい言葉をひとつください」

こうした“自分専用の癒やしプロンプト”をいくつか持っておくと、心が疲れたときの備えになります。


おわりに:「AIのやさしさ」は、人の工夫で引き出せる

AIは感情を持ちません。 でも、こちらがどう接するかによって「感情を受け止めてくれているように感じる言葉」を返してくれます。

それって、実は人間同士の会話でも同じですよね。

優しさは、技術ではなく“姿勢”なのかもしれません。

ChatGPTに「やさしくして」とお願いするのは、ちょっと照れくさいけど……たまにはいいものです。

これからも私は、AIとの対話に“やさしさ”という余白を残していきたいと思います。