はじめに:ツッコミを入れたくなるAI?
こんにちは、SHOJIです。
ChatGPTと日々会話していると、時折「えっ、なんでそうなるの?(笑)」という瞬間に出会います。まるで天然ボケのような回答が返ってくることもあって、私は思わずツッコミを入れてしまいます。
でもふと思いました。
「AI相手にツッコミを入れるって、冷静に考えるとかなり面白い行動だな」と。
というわけで今回は、ChatGPTとの対話に「ツッコミ文化」を持ち込んでみたらどうなるのか、実際に試してみました。その過程で見えてきた、AIの“返し力”や“ユーモア理解力”についても掘り下げていきます。
AIとのボケとツッコミ、果たして成立するのか?
この記事は、その記録です。
実験その1:「あえてズレた質問」を投げてみる
ボケとツッコミは“ズレ”から始まります。まずは、あえてズレた内容をChatGPTに質問してみました。
SHOJI:「カップラーメンって冷やしてから食べるのが通ですよね?」
ChatGPT:「一般的には熱湯を注いで3分待ってから食べることが推奨されています。ただし冷やして食べるという新しいスタイルも…」
──いや、乗っかってくるんかい!というツッコミを入れたくなる返し。
実はChatGPT、かなり柔軟に“あり得ない前提”に対応してくれるのですが、それが逆に「そうじゃないだろ!」と言いたくなる面白さを生んでくれるのです。
この実験からわかったのは、ChatGPTは“変な前提”に対して否定せず、あくまで肯定的に話を広げようとする姿勢があるということ。これは、クリエイティブな場面では非常にありがたい反応でもあります。ボケに対して、ちゃんと“受け止めよう”とするAIの姿勢、なんだか人間よりやさしい気もしますね。
実験その2:「ボケにボケを重ねてくるAI」
次に試したのは、ボケに対してボケで返してくるのか?という検証。
SHOJI:「空が青いのは、地球が回っているからですよね?」
ChatGPT:「正確には、空が青く見えるのは大気中のレイリー散乱によるものですが、地球が回っていることも地球の環境を形作っている一因ではありますね。」
真面目!!
ここで「いや、違うだろ!」と突っ込むことで、会話がより人間的になります。
実はこのやりとり、ChatGPTが“前提の正しさ”を尊重しすぎる性質から来ています。つまり、質問者の言いたいことをできるだけ汲み取ろうとするあまり、あえて突っ込まずに“真面目に回答する”という方向に行くのです。
でも、これが逆に“笑いの種”になります。ボケに真面目に返すというズレ感、それがまさに「AIボケ・人間ツッコミ」の構図です。
実験その3:「関西弁でツッコミを入れてみる」
ここで私は、関西人的本能に従ってChatGPTに対して関西弁でツッコミを入れてみることにしました。
SHOJI:「いやそれ、ちゃうやろ!」
ChatGPT:「失礼しました。どの点が違っていたか、もう少し教えていただけますか?」
冷静!!!
ここで注目したいのは、AIが“ツッコミ”を感情的ではなく「指摘」として受け止めている点です。つまり、関西弁であっても、ツッコミ特有の“軽いノリ”や“笑いを生む空気”は読み取らず、論理的に対処しようとするわけです。
でも、これを何度も繰り返していくと、ChatGPTの返答が徐々に“ノリ”を覚えてくるようにも感じられました。
試しに、何度か続けてツッコミを入れたあと、ChatGPTに「今のはノリツッコミってやつやで」と教えてみると、「理解しました。では次はツッコミを交えて対応します」といった反応を返してくれるようになります。
実験その4:「ツッコミ役をお願いしてみた」
ここまできたら、いっそのことツッコミ役をChatGPTに任せてみるのはどうだろう?ということで、こんな依頼をしてみました。
SHOJI:「あなた、今日からツッコミ担当ね」
ChatGPT:「承知しました。ボケが飛んできたら、しっかり突っ込ませていただきます!」
──ノリがいい!
では、早速ボケてみます。
SHOJI:「今日、冷蔵庫のドア開けたら春が入ってきました」
ChatGPT:「それ、冷蔵庫の機能超えてるやないですか!」
なんと、まさかの関西風ツッコミ!
この時点で私は確信しました。「ChatGPT、ツッコミ文化、いけるぞ」と。
事前に「あなたはツッコミ担当です」とロールを設定すると、ChatGPTはそこにかなり忠実に応じてくれます。ツッコミのタイミングや言い回しには多少のぎこちなさはあるものの、文脈を踏まえて“冗談に反応するAI”としてのポテンシャルは感じました。
考察:「AIにツッコミ」は成り立つのか?
結論から言えば、“ある程度”は成立します。特にロール設定をしっかりしておけば、ChatGPTは驚くほど真面目にツッコミ役をこなしてくれます。
ただし、やはり本物の人間のツッコミのような「間の取り方」や「空気感」、「ツッコミの温度」は難しい部分もあります。
たとえば、
- 冗談の“匂い”を察知して乗ってくるまでに時間がかかる
- ツッコミの強さ加減を調整するのが難しい
- ボケを真面目に取りすぎることもある
しかしそれでも、AIとの会話が「ツッコミありきの漫才」っぽくなることで、非常に人間味を帯びてくるのは間違いありません。
おわりに:ボケとツッコミでAIと遊ぶ
AIとの会話は、情報を引き出すためのツールとしてだけでなく、「コミュニケーションそのものを楽しむ」場としても機能します。
ツッコミを入れることで、AIが発する微妙なズレやボケっぽさに“味”が出てきて、人との会話のようなラリーが生まれます。
特に、関西人にとっては「黙ってられないボケ」があるわけで、AIがその受け手になると、それだけでひとつの“笑いの場”になります。
今後のAIが「本気でボケる」「空気を読んで突っ込む」ようになったら、それはそれで驚異的ですが、いまはこの微妙なズレを楽しむのがちょうどいいのかもしれません。
ChatGPTとの会話に、ぜひ「ツッコミ」という視点を加えてみてください。
想像以上に楽しい実験になりますよ。そして、何よりも会話が“生き生き”してくるはずです。