ChatGPTをはじめとするAIツールはとても便利ですが、時々“ズレた回答”や“明らかな間違い”をしてくることがありますよね。
でも、そんなときにただ「AIはダメだ」と切り捨てるのは、ちょっともったいないなと思うのです。
今日は、「AIが間違えたとき、どう考えるべきか?」という視点で、AIとの付き合い方を深掘りしてみたいと思います。
間違えたAIにイラっとしたこと、ありますか?
例えば、私はこんな体験があります。
私:「このライブラリの使い方を教えて」
ChatGPT:「このコードでできますよ!」(でも実際にはコンパイルエラー)
最初は「あれ?使えないな…」と少しイライラ。
でも、ふと考えたんです。「もしかして、自分の質問が曖昧だったのでは?」と。
なぜAIは間違うのか? その背景を知ると、見方が変わる
AIの誤答には、ちゃんと理由があります。
- “確率的”な文章生成
ChatGPTは「正しい答えを知っている」わけではなく、「最もありそうな言葉の並び」を予測して出力しているだけです。
そのため、もっともらしい嘘(いわゆるAIハルシネーション)が起きやすい。 - 質問の意図が伝わっていない
人間同士でも、質問が曖昧だと誤解が生まれます。AIとのやりとりでも、文脈が足りないと“外れる”ことがあるのです。 - 情報のカットオフや制限
ChatGPTの知識は、最新版でも一定の時点までに限られています。常にリアルタイム情報を持っているわけではありません。
「間違えた」よりも、「自分の問い方はどうだった?」
AIが間違えたときこそ、私は“自分の問い方”を見直すチャンスだと思うようにしています。
- 「もっと具体的に聞けなかったかな?」
- 「前提が足りなかったかも?」
- 「例を加えたら伝わりやすかったかも」
こうして問い直す力が自然と身につくのが、AIとの対話の醍醐味でもあると感じます。
AIの間違いを“発見”に変えるコツ
ここで、私が実践している3つの視点をご紹介します。
①「間違い」を実験素材ととらえる
一発で正解を求めるより、AIの出力を“案”として扱い、自分で検証していくスタンス。
例:「この関数は動くかな?」→ コードを書いて試して、修正していく。
② 間違いを“壁打ち”にする
あえて「この回答のどこがズレてる?」と自問自答して、理解を深める。
例:「AIはなぜここで○○を選んだんだろう?」→ 背景を探ると、自分の知識も深まる。
③ 「間違ってる」と断定せず、“視点の違い”として受け止める
特に創作系(ストーリー、作詞など)では、AIのズレが新しい発想になることも。
AIに“育てられている”感覚?
ChatGPTと長く付き合っていると、だんだんとこう思えてきます。
「自分がAIを使っているようで、実は自分も鍛えられている」
問いの立て方、確認する視点、フィードバックの仕方…。
こういった力が磨かれるのは、ある意味“AI道場”みたいなものかもしれません。
よくある勘違い:「AIが間違えた=全部ダメ」ではない
AIが一度ミスしたからといって、「AIは信用できない」と決めつけるのは早計です。
私たちがAIに求めるべきは、万能性ではなく“道具としての有用性”。
あくまでパートナーとして、補い合う関係を築いていくのが大切です。
おわりに:AIとの失敗は、自分自身を知るきっかけ
「間違えるAIなんて意味がない」
そう感じることがあっても、一呼吸おいて考えてみてください。
- 自分の質問に曖昧さはなかった?
- 別の聞き方なら、違う答えが返ってきたかも?
- その誤りから、自分が気づいたことは?
AIの“間違い”を、学びと発見の入口に変えることができたら、きっとあなたとAIの関係はもっと豊かなものになるはずです。
次回は、「AIを使ってるのに“思考停止”しない方法」というテーマで続けます。
ChatGPTに頼りながらも、ちゃんと“考え続ける”ってどういうこと?
そんな問いと向き合う記事を、またお届けできればと思っています。