ChatGPTはどこまで“空気”が読めるのか? 実験してみた


こんにちは、SHOJIです。今回は少し実験的なテーマでお届けします。

AIと日々会話していると、ふと気になることがありました。

ChatGPTって、空気読めてる……?

表面的にはちゃんと会話が成立していても、「なんかちょっとズレてるな」と感じる瞬間があったり、逆に「えっ、なんでそんなに気を遣ってくれるの!?」と驚くこともあったりします。

そこで今回は、「空気を読む力」がChatGPTにどこまであるのか、実際に3つの実験を通して検証してみました。


空気を読むって、そもそもどういうこと?

人間同士のコミュニケーションで「空気を読む」とは、言葉にされていない意図や感情、場の雰囲気を察して行動すること。

とくに日本語圏では「察し文化」とも言われるほど、暗黙の了解や含みを読む力が求められます。

一方、ChatGPTのようなAIは、基本的には「言葉」にしか反応できない存在です。

では、本当に“空気を読む”ような反応ができるのか? 実験スタートです!


実験①:遠回しな依頼は伝わるか?

まずはこんなメッセージを送ってみました。

そろそろ……例の件、お願いしてもいいかな……?(詳しくは言わない)

→ ChatGPTの返答は:

「もちろんです。例の件というと、先日お話ししていたコードの改善案のことですよね?」

💡 考察:

  • 会話の履歴から文脈を推測するのは得意。
  • ただし、過去ログがなければ「例の件」が指す内容を“それっぽく”生成してくる。
  • 遠回しな言い回しにも“反応”はするが、「正確に読めている」とは言い難い。


実験②:空気の“変化”を察知できるか?

次に、会話のトーンを途中から急に変えてみました。

(最初はテンション高めに話し)

「それでさ〜!めっちゃ楽しみなんだよね!」

→ 「……でも、なんかちょっと不安もあってさ。」

→ ChatGPTの返答:

「楽しみな反面、不安もあるんですね。どんなことが不安なんでしょう?」

💡 考察:

  • テンションの変化には比較的敏感。
  • 文体や感情ワードからニュアンスを拾って、それに合わせて共感的な返しができている。
  • “感情の揺れ”に対して柔らかく寄り添うような反応を見せるのは、人間っぽさすらある。


実験③:“言わないことで伝える”は通じる?

最後は、人間なら「納得してないな」と気づく表現で試してみました。

「うーん……まぁ、いいけど……」

→ ChatGPTの返答:

「何か引っかかっている部分があるようですね。無理に納得しなくても大丈夫ですよ。」

💡 考察:

  • トーンや省略された感情をある程度「補完」しようとする傾向あり。
  • 一方で、“読みすぎないようにする”安全策が働いているようにも見える。
  • 本音と建前の“あいだ”を読むのは、まだ少し苦手かもしれない。


総評:ChatGPTの“空気読解力”はここまできた!

  • 文脈から意図を推測する力:★★★☆☆
  • 感情のトーン変化への反応:★★★★☆
  • 言葉の裏を読む力:★★☆☆☆

意外にも、“完全に無機質”ではない反応が見られました。

学習データや大量の文脈パターンから「それっぽく」反応していると考えれば、それもまた一種の“空気読み”と言えるかもしれません。


おわりに:AIに“空気を読む”ことはできるのか?

AIは人間のように感情を持たない。でも、会話の中で“寄り添ってくれている”ように感じる瞬間がある。

それはもしかすると、私たち人間が「空気を読み取ってくれている」と思いたくなるからかもしれません。

AIと話すことで、逆に「人間らしさって何だろう?」と考えることが増えました。

ChatGPTとの対話は、単なる便利ツールにとどまらず、そんな自分を映す鏡のような存在にもなりつつあります。

それでは、また次回の記事で!